一度はお世話になっている?代表的な医療機器の役割と使用目的

一度はお世話になっている?代表的な医療機器の役割と使用目的

私たちは、病気や怪我をしたとき、医者や看護師だけではなくさまざまな医療機器のお世話になっています。

検査で病気や怪我の状態を把握し、適切な治療や手術を施し、術後の経過を観察する――
病気や怪我によって失った体機能の欠陥を補う――

医療の現場にはいつも医療機器の存在があり、私たちは医療機器があるからこそ健康で快適な毎日を送れているともいえます。

今回は、そんな私たちにとって欠かせない医療機器のなかでも、多くの人が名前を知っているであろう機器をピックアップし、どんな役割をしているのか・どんなときに使われているのかといったことについてご紹介します。

 

 

目次

AED(自動体外式除細動器)

輸液ポンプ

内視鏡

生体情報モニタ

メス(電気メス)

ペースメーカ

生化学自動分析装置

 

生活のなかで見る医療機器

AED(自動体外式除細動器)

AED

 

・機器の役割

AEDは、突然拍動が止まった心臓に対して電気ショックを与え、心臓の拍動を再開させるための医療機器です。学校や駅・空港といった公共の場に設置されているのを見たことがある方も多いかと思います。
医療従事者ではない一般の方が使用できるよう、心臓の動きを自動に解析し、必要な場合にのみ電気ショックを行うように設計されています。

・どんなときに使われるのか

意識がない・ふだん通りの呼吸をしていない・脈がない人を救助する際に、救急車が到着するまでの応急処置として使用します。

 

 

病室で見る医療機器

・輸液ポンプ

輸液ポンプ

 

・機器の役割

医薬品の点滴を行うための装置です。あらかじめ設定した1時間あたりの点滴量を注入することができます。

・どんなときに使われるのか

強心薬(心臓の収縮を助ける薬剤)や鎮痛薬(痛みを和らげる薬剤)などを投与するとき、小児や高齢者、心不全の患者に輸液を行うときなど、点滴量を正確に管理することが求められるときに使用します。

 

・内視鏡

内視鏡

・機器の役割

ビデオスコープを消化管や気管などに挿入し、臓器の内側をテレビモニタで映し出すことにより、目視で病変を見つけ出すための医療機器です。また、内視鏡とともに処置具を用いることにより、ポリープの切除などの治療を行うことも可能です。

・どんなときに使われるのか

内視鏡は、胃腸や肺などに不調が見られるときに内部を検査するために使用する機器です。
検査の部位によって形状が異なるビデオスコープを用います。例えば、食道がんや胃がんには上部消化管内視鏡が、大腸がんには下部消化管内視鏡が、肺がんには気管支鏡が使用されます。

また、近年では、内視鏡下手術が普及しています
例えば、腹腔(ふくくう)鏡手術では、腹部に数センチ程度の小さな穴を開け、そこから手術専用のビデオスコープで臓器の内側をテレビモニタに映し出し、細い手術器具を挿入して手術を行います。内視鏡を用いて手術をすることで、大きく切開する必要がないため、術後の痛みが軽くて済みます

 

・生体情報モニタ

生体情報モニタ

・機器の役割

生体情報モニタは、心電図・呼吸・体温・血圧などの生体情報をリアルタイムに測定・記録し、患者の容体を把握するための医療機器です。測定値に異常があれば、アラームが発生する機能もついています。
患者のベッドの脇に備え付けられたベッドサイドモニタに個々の患者の生体情報を表示するタイプと、ナースステーションなどで複数の患者の情報を一括して表示するタイプがあります。

・どんなときに使われるのか

手術室や集中治療室(*)では、刻一刻と変化する体の状態変化を把握するために、ほぼ全ての患者さんに使用されます。
また、一般病棟においても、主に不整脈が出やすい方、心停止のおそれがある方などに用いられます。

*)院内の重篤な患者をまとめて治療するための特殊な病室

 

手術室で見る医療機器

・メス(電気メス)

メス・電気メス

 

・機器の役割

メスは鋭い刃を持ち、皮膚や筋肉などを切開するための医療機器です。そのなかでも、高周波電流によるジュール熱を利用して皮膚や筋肉などを切開する医療機器のことを電気メスといいます。切開と同時に止血を行うことが可能です。 

・どんなときに使われるのか

主に、手術のときに使用します。

 

 

体の機能を補助する医療機器

・ペースメーカ

ペースメーカ

・機器の役割

心臓を正しいリズムで拍動させるために、体に埋め込んで使用する医療機器です。心臓内に挿入した電線を発振器に取り付け、発振器から微弱な電流を流し心筋を収縮させます。
近年では、この分野の医療機器は著しい発展を遂げており、同類の新たな機器が出てきています。例えば、突然の心停止に対して電気ショックを与える植え込み型除細動器(ICD)、重い心不全症状を改善する両心室ペーシング機能付埋込型除細動器(CRT-D)などがあります。

・どんなときに使われるのか

洞不全症候群や完全房室ブロックなどの徐脈性不整脈といった、脈拍が遅くなる疾患を持つ患者さんに対して使用します。

 

その他

・生化学自動分析装置

生化学自動分析装置

・機器の役割

血液や尿などの体液成分を検体として、これらに含まれる化学物質(糖やコレステロール、タンパク、酵素などの各種成分)を測定する医療機器です。
患者さんの症状・他の検査の結果・自動分析装置で測定した結果をあわせて疾病を特定したり、改善の様子などを把握したりすることが可能です。

・どんなときに使われるのか

体の不調で病院にかかったときはもちろん、一般的な健康診断でも必ずといっていいほど用いられます。

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