医療機器業界の先輩から学生に伝えたいこと
医機なびが企画する、学生と医療機器業界で働く若手社員の交流の場「就活生×医療機器 クロストーク」。
前回の「私たちが見据える医療機器業界のこれから」、前々回の「『患者さんに寄り添い命を支える』医療機器業界の仕事とやりがい」に続き、今回は最終回として、クロストークの中で語られた先輩から就活生へのメッセージと、参加した学生さんの感想をご紹介します。
TALK MEMBER
相馬 弘和 (そうま ひろかず)さん
日本光電工業株式会社
入社年度:2012年
所属部署:医療機器事業本部 第一技術部 二課 二係 学生時代の専攻:医工学 現場での業務:カテーテル検査装置群の研究開発 ソフトウェアの設計・開発・維持改良を中心に企画や研究にも従事
常世 晶(とこよ あきら)さん
帝人ファーマ株式会社
入社年度:2018年
所属部署:在宅医療企画技術部門 医療技術研究所 学生時代の専攻:情報科学 バイオエンジニアリング 現場での業務:新規医療機器の開発を目的としたターゲット疾患の選定、治療方法の仮説立案、仮説検証のための非臨床試験などの推進
福島 周甫(ふくしま しゅうほ)さん
アトムメディカル株式会社
入社年度:2017年
所属部署:技術開発部 機械系グループ 学生時代の専攻:機械工学 現場での業務:周産期医療分野を中心とした医療機器製品の企画から開発・設計業務
浅野 武夫(あさの たけお)さん
大阪大学大学院医学系研究科・医学部附属病院 産学連携クロスイノベーションイニシアチブ 特任准教授
座長・進行役
職歴:元 オリンパス株式会社 社員
※所属、肩書は取材時
現役若手社員から就活生へのメッセージ。やりがいのある仕事にたどり着くために

約1時間半にわたる座談会も結びの時間。
先輩社員から学生さんたちにメッセージが送られました。
就活期間中はとにかく自分からいろいろなところに出て、たくさんの人の話を聞いてほしいです。今だからやりやすいことでもありますし、自分の考えを再認識したり整理したりするのに良い方法だと思います。そして最後は直感に忠実に、働くうえで自分が”ワクワク“できるかどうかを大事にしてほしいです。もちろん、企業に入るだけが社会人としての選択肢ではなく、自分でビジネスを立ち上げるのもいいかもしれません。ぜひ日本光電に入社してほしい……というのが正直な気持ちですが(笑)、違う企業に就職したとしてもいつかお仕事をご一緒できる日を楽しみにしています。健康に気を付けて就活頑張ってください。

就職活動期間だからといって、決して焦る必要はありません。よく自己分析をして、自分が働くうえで何を大切にしたいかを考えてみてください。それがハッキリすれば、あとは自分のビジョンと合致した会社を探すだけです。視野を広げて頑張ってください。応援しています。

就職活動をするときに『自分が現時点で持っているスキルで何ができるか』は考えなくてもいいと思います。それよりも、自分が好きなこと、熱量を持って取り組めることを大切に。そこに向かっていくことができれば、技術は自然とついてくると思います。みなさんが自分が夢中になれる仕事に就けることを願っています。

僕は医大に通っていたとき、研究室の先生から言われた『医師でないお前だからできることにこだわれ』という言葉が忘れられず、今も心の中にあります。医療機器を開発することは、医師にはできません。医学という領域から飛び越え、開発という領域で助けられる命がある。みなさんでないと治せない患者さんが絶対にいるのです。医療機器業界に興味を持っていただければ嬉しいです。
「医療機器業界が身近になった」クロストークに参加した学生の感想

先輩社員たちとの座談会を終えて、学生さんたちはどんな感想を持ったのでしょうか?
イベント終了後に学生さんたちから集めたアンケートの一部をご紹介します。
「そもそも医療機器業界のイメージがあまり持てていなかったのですが、具体的な仕事内容ややりがいをお聞きして、働くイメージをつかむことができました。」
「医療機器という分野は、今回のお話を聞くまでとてもハードルが高いものだと感じていました。しかし、今回お話を聞いて、一見関係のないように見える分野でも役立つことができると感じました。とても興味が湧きました。」
「今回の座談会に参加するまで、医療機器業界は専門的な知識がある方でないと入れないと思っていました。しかし、多種多様な学問が融合している分野であることがわかりました。」
「医療機器業界は、自分が開発した製品で人の命を救うことができ、社会に大きく貢献できる、やりがいのある業界だと感じました。」
「最後の『医師でない自分にしかできないことがある』という言葉が響きました。今後の勉強へのモチベーションが高まりました。」

まとめ
「就活生×医療機器 クロストーク」Vol.3。
今回もみなさんのご協力のもと、無事に終えることができました。
ありがとうございました!
今後もこうしたリアルなコミュニケーションの場を作っていきたいと思いますので、次回も乞うご期待!
他のレポート記事まだ見ていない方は、ぜひ併せて読んでみてください。
