【職員インタビュー】
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)②

【職員インタビュー】<br> 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)②

医療機器業界の発展を影から支える「審査」という仕事。活かされた大学のサークル活動での経験とは?

 

厚生労働省所管の「独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)」(※以下、PMDAと表記)に入社して6年目を迎える関護和さん。

 

前回の記事では医療機器業界に就職したきっかけやPMDAの特徴を伺いました。今回は、関さんが担当する業務の内容や、どんな人が活躍できる職場かをお聞きしていきます。

 

【今回お話を聞いた人】

 

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA

医療機器品質管理・安全対策部 医療機器安全課

関 護和さん

工学系の大学院を卒業後、平成28年度に新卒でPMDAに入社。審査専門員として市販前の医療機器の承認審査に携わった後、現在は市販後の医療機器の安全対策に関する業務に取り組んでいる

メーカーと共に医療技術の発展を目指す、PMDAの仕事内容とは?

 

――関さんがPMDAに入社してからこれまでに担当した業務の内容について教えてください。

 

関さん最初の4年間は審査部に所属し、審査専門員として医療機器を製造販売するための承認審査を行っていました。

 

承認審査業務では、メーカーから提出された資料の内容が倫理的かつ科学的に信頼できるかどうかを調査する『信頼性調査』や、信頼性調査の結果を踏まえて申請された製品の効果や副作用、品質について現在の科学技術水準に基づき審査を行う『承認審査』、申請された製品を製造できる能力を有するかどうかを調査する『GMP/QMS/GCTP調査』といった各種項目で調査していきます。

 

そして、5年目からは『市販後安全対策』を専門とする部署に配属されました。ここでは、すでに製造販売されている医療機器の安全対策に取り組んでいます。PMDAにはメーカーから日々多くの医療機器の不具合報告が届き、それらに対応するのが現在の仕事です。

 

どのような使い方をしたときにどんな故障が起こり、患者さんに対してどのような影響が及んだか、状況を把握したうえで、使用上の注意喚起を行ったり、一部不良品の回収・製造販売の停止を促したりと、適切な措置を講じます。

 

 

――仕事のやりがいを感じるのはどんなときですか?

 

関さん自分が承認審査や安全対策に携わった医療機器が医療現場で安全に使われ、患者さんの命を救っているという話を聞くと非常に嬉しく、この仕事を選んで良かったと感じます。

 

私たちは自ら医療機器を生み出しているわけではなく、審査をするという立場ですので、ときには『メーカー 対 PMDA』というイメージをもたれることもありますが、医療技術の発展や、患者さんにより良い治療を提供したいと望む気持ちはメーカーさんと変わりません。

 

また、新規性の高い医療機器の承認審査を行う場合、外部の専門家を招き、承認のためにはどのような試験成績や市販後の対応が必要になるのか、意見交換を行うこともあります。医師やさまざまなメーカーの方など、多くの方と関わりをもてるのもこの仕事の楽しさです。」

 

座学とOJTで新人のうちに基礎を習得。こんな人が審査業務で活躍できます!

――入社時に研修はありましたか?

 

関さん「最初の1ヶ月は新人研修期間として、PMDA全体の組織構造や医療業界におけるPMDAの役割、業務の流れなど、座学でみっちり学びました。2ヶ月目からは決まった先輩の元で承認審査の副担当として、OJTで実務を覚えていきました。

 

入社後半年くらいで自分のチームが扱う医療機器の種類や審査の内容がわかってきて、一旦は『慣れた気分になる』というタイミングが来ますが(笑)、まだまだ学ぶことはたくさんあります。」

 

――PMDAはどのような方が活躍できる職場だと思いますか?

関さん「開発者を目指して理系の大学で研究に取り組むなか、私のように他人の研究を客観的に評価することに興味が向く人もいると思います。そういった方にはぜひPMDAの存在を知って欲しいですね。特性を存分に活かせる仕事だと思います。

 

その他、審査を円滑に進めるためには調整力も重要ですし、審査のプロセスや判断を見えるかたちで文書化することも求められます。こういった作業が苦にならない方も活躍できると思います。」

 

サークルに没頭した大学生活。頑張った経験が社会人になった自分の背中を押してくれた。

 

――学生のうちにやっておいた方が良いと思うことはありますか?

 

関さん「勉強することはもちろん大事ですが、最新の医療機器に接するこの業界では、就職してからも勉強が続いていきます。

 

学生時代は“そのときにしかできないこと”に没頭し、大人になっても『学生のとき自分はこんなに頑張った』と思える体験をしておくことが大切だと思います。

 

私は大学生の頃、オーケストラ部に所属していました。自分たちで全国ツアーを企画し、ホールを押さえたり、広報活動をしたり、全てを手づくりで企画していたんです。その経験は自分の自信になっていますし、多くの人と関わりながら学んだ段取りの進め方や調整力は、就職してからも業務で役立っています。」

 

 

 

「メーカーと共に医療技術の発展を目指す」と、審査・安全業務に誇りをもって取り組む関さん。大学のサークル活動での経験も自信になり、社会人になった今でも力になっているようです。

 

次回「【職員インタビュー】独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)③」では、関さんが日々どのように働いているのか、1日のタイムスケジュールを教えてもらいました。お楽しみに!

 

 

>【職員インタビュー】独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)①

>【職員インタビュー】独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)②

>【職員インタビュー】独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)③

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