【知っ得!業界の基礎知識】
~第5弾~ 医療機器の添付文書とは?

【知っ得!業界の基礎知識】<br> ~第5弾~ 医療機器の添付文書とは?

 医療機器業界を研究していく上で、知っておくと役に立つ知識が様々あります。「知っ得!業界の基礎知識」では、これは知っておくと就活時に周りと1歩差がつく!をコンセプトに情報をお届けしていきます。

 

 第5弾といたしまして、医療機器の添付文書についてお届けいたします。

 

添付文書って何?

 皆さんは電子機器や家電製品などの商品を購入した際、その商品をうまく使用するためには何を確認しますか?きっと商品についている取扱説明書を確認することが多いと思います。

 

 医療機器も同様に、医療機器の使用方法や注意事項などが書いてある文書があります。それが「添付文書」です。この添付文書は医療機器を正しく取り扱うために前もって最小限に知っておく必要があることがが書かれた文書となります。医療機器は正しく取り扱われなかった場合、性能が十分に発揮されないだけではなく、生命や健康に危害を及ぼす可能性があります。そのため、「知っ得!業界の基礎知識 第1」でお届けした法律(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)内で、添付文書にこういうことを記載してくださいという記載事項が定められており、その医療機器を管理するメーカーが作成しています。

 

添付文書には何が書かれている?

 それでは参考までに具体的にどのような内容が記載されているかご紹介したいと思います。医療機器の添付文書では、次の項目を記載します。

 

 

 添付文書は、「知っ得!業界の基礎知識 第3」でお届けした承認/認証/届出の際に使用した資料や書類を元に作成されます。医療機器を使用する方向けに、警告や使用上の注意、仕様、その他の重要事項等の情報が記載されています。また、もし添付文書だけでは十分に情報提供ができない場合は、添付文書の他に「取扱説明書」を作成して情報を補います。

 

添付文書の電子化

 添付文書は紙で製品とともに同梱されておりましたが、202181日から紙の添付文書は原則として廃止※1され、電子的な方法で添付文書が提供されるようになりました。

 添付文書は、発売からずっと変わらないということはなく、必要に応じて、改定が行われます。特に安全に関わる重要な情報の改定が行われた場合、すぐに添付文書の内容を確認する必要があります。添付文書の電子化のおかげで、改定後の最新の添付文書を速やかにユーザーに提供することが可能となりました。また、従前のように紙の添付文書が同梱される場合、製品が医療機関等に納品されるたびに、添付文書が手元に届いていました。例えば、頻繁に購入する注射器のような消耗品の医療機器の場合、同じ添付文書が大量に手元にある状態になります。そのため、添付文書の電子化は、紙資源の削減にも役に立ちます。

 

1 2023731日までに電子化への移行が完了します。消費者が直接購入する製品は、引き続き、紙の添付文書が同梱されます。

 

添付文書を見てみよう!

 添付文書は調べることができます。独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページ(添付文書等情報検索ページ(医療機器))上で、医療機器の販売名等で検索を行い、実際に添付文書を見てみてください。

 また、添付文書は、アプリから閲覧することもできます。添付文書閲覧アプリ「添文ナビ」※2をダウンロードしたスマートフォンやタブレット等で、梱包箱等につけられたバーコードや二次元コードを読み取ることで、閲覧することができます。

 

2 以下の公式ストアから無料でダウンロードできます。

 App Storeこちら

 Google Playこちら

 

終わりに

 このように添付文書には、製品を正しく安全に使用するために必要な情報がまとめられています。そのため、最新の添付文書が閲覧できるように電子的に提供する仕組みも整えられています。皆さんが医療機器メーカーに就職した際に役立つのはもちろんのこと、普段の生活でも添付文書を目にする機会があると思いますので、ぜひ覚えておいてください!

 

いかがでしたでしょうか?
これからも医機なびでは「知っ得!業界の基礎知識」を通じて、就活の際に知っておくと周りと1歩差がつく知識についてお届けしていきます!

 

お楽しみに!

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