【経営者インタビュー】
株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)②

【経営者インタビュー】<br> 株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)②

「新しい発見の連続」。JOMDDのCOOが経営者の立場から考える医療機器業界の魅力とは?

国内外の大学や企業と連携し医療機器製品などの事業化を推進するインキュベーター「株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)」(※以下、JOMDDと表記)で、経営の中核を担っている代表取締役COOChief Operating Officer「最高執行責任者」)の虞都 韻(ぐと いん)さん。

 

前回の記事では「IT業界から転職して医療機器開発機構のCOOになった理由」などについて語っていただきました。

 

今回は、医療機器業界で働くことの魅力や働きがいなどについて伺います。

 

【今回お話を聞いた人】

 

JOMDD

代表取締役 COOChief Operating Officer「最高執行責任者」)

虞都 韻(ぐと いん)さん

京都大学経済学部卒。住友商事株式会社を経てエムスリー株式会社にてWebマーケティング全般を経験。その後、株式会社リブセンス、ITベンチャーなどで新規事業の立ち上げを担当した後、創業期のJOMDDに参画。創業期の企業から大企業に至るまでさまざまな組織の規模・状況における経験を活かし、事業戦略と実行の両面から数多くの事業開発・資金獲得・業務提携をリードしている。とりわけ株式会社P・マインドの非侵襲痛み治療機器の開発・事業化においては、実務責任者として参画し、助成金・外部投資家による資金調達、プロジェクトマネジメント等、開発・事業化における全プロセスを指揮。2016年同社取締役、2019年同社代表取締役。 (肩書は取材時)

正しい情報にたどり着けるようになった。医療機器業界に飛び込んで感じた意外なメリット

――医療機器業界に飛び込んで良かったと思ったことはありましたか?

虞都さん「医療業界にいると『エビデンス。(証拠・根拠)』があるかどうか、ということがすごく重要になります。常に正しい情報を求め、海外の論文など、情報のソース(出どころ)を探ります。医師の方と話をしていても、信憑性の薄いことを話すとすぐに突っ込まれたり(笑)。この感覚を身につけることで、医療に関わらず、自分の耳に入る情報の中でどれを信じ、インプットするべきか、厳しく判断できるようになったと思います。

 

制約をクリアして新たな製品を生み出す。医療機器業界の難しさとやりがい

――医療機器業界の難しさを感じるのはどんなときでしょうか?

虞都さん「今の『エビデンスが重要』という話にも関連しますが、守るべき決まりごとが多い業界だと思います。以前働いていたITの業界では、既成概念をどう壊すかが重要で、『誰もやっていないことをゼロベースでやる』という考え方が良しとされていました。しかし、医療機器業界では法律や事例、実験結果などを無視して開発を進めることは許されません。それらを1つ1つクリアしていくので、開発には時間もかかりますが、製品が形になり、医療機関に導入された時の喜びはひとしおです。

 

新たな技術との出会いに心が躍る。医療機器業界の魅力

――虞都さんが考える医療機器業界の面白さとはなんでしょうか?

虞都さん「人体の不思議はまだ解明されていない部分も多いので、調べるほど新しい発見があり面白いです。医療機器業界は古い業界だと思われがちですが、『人の命を救う』という目的のためにありとあらゆる最新の知識や技術が集まる場所でもあります。そういう意味で、とてもエキサイティングな業界ですし、文系・理系に関係なく、学んできたことや興味のある分野を突き詰められる業界だと感じています。

 

――どんな人が医療機器業界に向いていると思いますか?

虞都さん「やはり新しいものに対して好奇心がある人ではないでしょうか。医療機器の開発現場では今、デジタルヘルスやAI、ゲノム、ロボティクス、腸内細菌など、さまざまな先端技術の導入が進んでいます。よく製薬業界と比較されるとき、市場規模は製薬業界に比べて小さいと言われますが、ビジネスとしてのスピード感は医療機器業界の方が格段に早く、新しい技術の登場によって市場も年々成長しているため、新しいものを負担なくどんどん取り入れていける好奇心旺盛な方がぴったりだと思います。

 

「やり遂げた」成功体験が就職後の自信になる

――医療機器業界への就職を考えている学生が学んでおくべきことはありますか?

虞都さん「これは医療機器業界に限らずどの業界でもいえることかもしれませんが、自分の興味があるものを深掘りして、広げること。多角的に捉えてその対象のさまざまな側面を知ることは、ビジネスにおいても必要になる感覚です。あとは、自分の中で何かひとつでも『やり遂げた』という実感を得ること。例えば、サークルの人数を増やしたとか、アルバイトを頑張ったとか、どんなことでもいいと思います。その自信は社会に出てからも自分の背中を後押ししてくれるはず。また、これからの医療機器業界では、医療や開発の専門知識など、いわゆる理系的な技術や知識だけでなく、推進力や経営的な感覚なども求められます。加えて、最新テクノロジーに関する興味・関心や知識があると良いかもしれません。先程も申し上げたように、医療機器業界は、あらゆる分野の最新の知識や技術が集結する場所です。受け皿がとても広い業界なので、いろいろなことに幅広く興味を持ってほしいですね。」

 

 

いかがでしたか?

学生の頃は医療機器業界に関する専門知識を身につけることはなかったという虞都さん。医療機器業界に飛び込み、会社を経営する中で、この業界で働くことの楽しさや魅力を肌で感じているようです。

 

次回は虞都さんの最後の記事。実際にどんなふうに働いているのか、1日のタイムスケジュールを教えてもらいました。

お楽しみに!

 

 

>【経営者インタビュー】株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)①

>【経営者インタビュー】株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)②

>【経営者インタビュー】株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)③

 

 

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https://www.sanamedi.jp/

 

採用に関する情報はこちらをご覧ください

https://www.sanamedi.jp/career

 

※ 株式会社日本医療機器開発機構(JOMDD)は、2023年4月1日より「サナメディ株式会社」に社名を変更

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